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コミュニティに低炭素暖房の提供を目指す、英国初のバイオ炭プロジェクト展開中



"Sandy Hore-Ruthven" by Bristol Green Party

イングランド中西部の都市ウォリントンにあるリングリー・メア・ビジネスパーク内で現在、バイオ炭を活用した英国初のカーボンマイナス発電・熱供給施設の建設を目指す「Mersey Biochar プロジェクト」が展開されています。


エネルギーの供給を中心に据えて気候変動対策に取り組む英国の2つの慈善団体Severn Wye Energy AgencyとPure Leapfrogが、グリーンテック企業のPyrocoreと共にスタートしたこのプロジェクトは、バイオ炭の生産だけでなく、製炭過程で発生する熱エネルギーを利用して、地域の施設に低炭素暖房を提供する英国で初めての工場を目指しています。


Mersey Biochar プロジェクトのホームページによると、施設の設計を請け負うPyrocore社は、廃棄物管理用途の熱分解システムの供給において確かな実績があり、同プロジェクトにおいて、バイオ炭とエネルギー収量の両方を最大化するよう最適化したソリューションを設計したとしています。その規模も1時間に500kgを処理できるように拡大されているとのことです。


2024年2月、Pyrocoreにより生産設備の納入が完了し、現在エネルギー分野の脱炭素ソリューションを提供するVital Energiにより組み立てが行われており、今夏の終わり頃に稼働予定としています。


同施設が稼働すれば、年間700tのバイオ炭が生産され、一年間で2,500tの二酸化炭素が隔離されることになるとしています。そして、400世帯に十分なエネルギー供給ができるとしています。


Severn WyeのCEOであるSandy Ruthvenは、「私たちは、リングリー・メアでの取り組みに大きな期待を寄せています。ネットゼロを達成するためには、住まいや企業施設の暖房において創造的な方法を見つけ出さなければなりません。Mersey Biocharによって、エネルギーの創出、炭素の回収、バイオ炭の生産が立証されます。この技術が全国に展開され、気候変動との闘いに役立つことが証明できることを楽しみにしています」と語っています。


同プロジェクトは、英国・エネルギー安全保障・ネットゼロ省のDirect Air Capture and Greenhouse Gas Removal innovation programme(仮訳:直接空気回収・温室効果ガス除去技術革新プログラム)により資金提供を受けています。


<参照情報>

Construction underway at pioneering Warrington carbon-capture and low-carbon heat facility


Mersey Biochar project delivery


Mersy Biochar project

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