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英気候テック企業:英国最大のバイオ炭施設、2025年稼働へ

英気

候テック企業A Healthier Earth(以下AHE)は2024年9月11日、イングランド南部のウィルトシャー州に英国最大規模のバイオ炭製造施設を建設する計画を発表しました。


2025年初頭に稼働予定で、その後3年かけて年間最大9,000トンのバイオ炭を生産、約17,000トンの二酸化炭素の隔離を目指すとしています。この炭素隔離量は、5,500台を超えるガソリン乗用車の年間排出量、あるいは標準画質でのZoom通話約2,833万時間分に相当するとしています。


設置されるバイオ炭の製造装置は、炭素除去技術のプロバイダーである独PYREG社製の大型熱分解装置PX6000で、AHEのように大規模展開を目指す顧客向けにこのたび設計されたものです。


今回のプロジェクトは、PYREG社製PX6000を世界で初めて導入する事例となり、AHEにとってもこれが初の大規模炭素除去プロジェクトになるとしています。


バイオ炭の製造においては、完全な循環型で大規模展開が可能なアプローチが取られています。バイオ炭の原料には、地域で発生した有機廃棄物を使用し、埋め立てや焼却を回避します。さらに、炭素固定に留まらず、土壌回復、水質改善、建築資材の脱炭素化などにも活用できるバイオ炭を生産するとしています。


さらに、PX6000にはデジタル型のMRV(温室効果ガスの排出削減の実施状況を測定、報告及び検証する仕組み)機能が組み込まれているため、信頼性の高い炭素クレジットの発行につなげられるとしています。


PYREGとの長期契約のもと、将来的にPX6000を最大3基追加導入する計画も示されており、AHEは、バイオ炭による炭素隔離事業を迅速に拡大していきたいとしています。


<参照情報>

Climate tech firm A Healthier Earth announces plans for the UK’s largest biochar operation

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