英国のグリーンテック会社Onnuは、イングランドとウェールズにまたがり、特別自然美観地域に指定されているワイ渓谷に16の熱分解施設(pyrolysis Hubs)を建設することを発表しました。この施設では地元の養鶏農家から購入した廃棄物系バイオマスからバイオ炭を製造します。16の施設すべてが稼働すると、年間50万トン以上の炭素を隔離することができます。これは英国最大の炭素除去イニシアティブとなるということです。
リン流失で、地元の生態系への影響を心配する一般市民からの激しい抗議と、土地散布に対する規制の厳格化で、家禽敷料の処理が問題となり、処理費用も増えています。養鶏農家がOnnuの施設に廃棄物系バイオマスを売って収益を得られることは、炭素隔離と家禽敷料の処理という両方の問題を解決することができます。
Onnuは数百万ポンドを投資して、2027年までに16の熱処理施設を建設する予定です。それによって新たに100件以上のグリーンテック関連の雇用が生まれます。同社はこうして作られたバイオ炭は、英国の農業における循環型経済の一環として、安全で輸送可能な有機肥料として使用されるだろうと語っています。
<参照情報>
Onnu to build 16 pyrolysis Hubs in Wye Valley in UK’s largest carbon removal project (Onnu Green Hubs Lunch プレスリリース)
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